能力は、発動される事も無く
静かに収まっていく。
「…今の顔…。」
右京君?
「あ!オイ海!こぼれてんぞ!」
「悪い渚!タオルとって!」
…海?
それが、右京君の名前?
いや、海という子は右京君に似てるけど
渚という子も面影がある
その二人を見て、幸せそうに笑う木下さん。
…あぁ、そうか
彼等が、右京君が君に残した『希望』なんだね
「すみません、X様。」
誰にも聞こえない音量で、僕は呟く。
「これ以上…彼女の幸せを奪えない。」
僕の呟きなんて聞こえないまま
彼等はまた笑った。
ーー
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