そして、授業開始ギリギリに教室に戻ってきた涼と美波。
さっきだって、口では2人を茶化したけど、
本当はすごくモヤモヤしている。
授業なんて、全然集中できない。
「この問題を野上!」
えぇーーーーーッ!!
嘘!?
意味わかんない。
黒板の数式が暗号に見えるのは私だけ!?
((答えはX=6))
口パクで教えてくれた涼。
「X=6・・・?」
「野上、正解!!この難問よく解けたな。」
さすが涼!!
((ありがと。))
口パクでお礼を言う。
((おう。))
そう言って笑った涼の笑顔に胸が締め付けられる。
この気持ち、捨てられる日が来るのかな??


