――い!

誰?

「おい!起きろチビ!」


うっすら目を
開ければさっきの男。


「きゃ・・・?!」


思わず叫びそうに
なったあたしの口を
男が手で塞いだ。

「お前さっきから何なんだよ。うっせぇな」

「だだだだだだって、さっき・・・」

「?」

「ここ来る途中足音がぁ・・・。でも後ろ誰もいなくて・・・走ったら走ってついてきて・・・」

ついさっきの出来事を
思い出して体が震える。

「とりあえず話しは大体分かった。それ俺じゃねぇよ。ずっとここにいたし」

顔を上げ
初めてちゃんと男の顔を見た。

うわぁ。
めっちゃかっこいい。
すごい顔
整ってるし。

金髪に染められた髪は
綺麗にセットされている。
てゆ−か誰?

「おいコラ。聞いてんのか?」

「は、はい!何でしょうか?」

「それストーカーじゃねぇの?」

「え?」

ス、ストーカー?

嘘。

「やだやだ!怖いぃ・・・・」
怖くて涙が出てきた。

「おい、泣くなよ。まだ分かんねぇじゃん」

ガチャ

その時
誰かが屋上の扉を
開けた。