トゲトゲ

「そんな鈍い人いるの?」


「いるいる」


「へぇ、いるんだ〜」





華にもの凄い
意味深な目で見られてる気が・・・。


「「・・・・・・・」」


数秒間の沈黙。

それを破ったのは華。


「ふぅ・・・。椎那はさ、好きってどういう事だと思う?」


「考えた事ないからよく分かんない」


彼氏も、ましてや好きな人もできた事ないんだからそんなの分からない。


「あたしが思うにね」

「う、うん」


真剣な眼差しの華にゴクリと唾を飲み込み次の言葉を待つ。