トゲトゲ

「あ、ちなみにそれ。想像じゃなくて妄想っつぅ―んだよ」


と余計な言葉まで
付け足すと、あたしのカゴを奪いとりレジに向かった。


歩くの早!!


あたしはついていくのに
精一杯。

何とか追い付き
レジにたどり着いた。


そこのレジの人は
めっちゃ美人!!


は!まてよ!
ちちちちゅ酎ハイ!!

あたし達モロ制服だし!

買えないんじゃ!!

美人お姉さんが酎ハイに
手をかける。

うぁあぁあぁ!!!!

やばい!!


ピッ




・・・あれ。
な、何で?!

「合計6820円です」


普通にレジ
通っちゃったよ!

何でぇえぇえ??!!


とその時。

「おい姉貴。親睦会とかいう買い出しでコスプレのやつがいんだけど、金やるから適当に買ってきてくんね?俺そんなのわかんねぇし」

はい?

「え!何、夏葵買い出し係なの!?超ウケるし!!しかもコスプレって!親睦会でコスプレっ!あ〜分かったわかった!いいよ!あたしどうせ今から休憩だし!じゃ、お2人さんはそこらへんでデートでもしてな〜」

ギャハハハと豪快に
笑いながら去っていく
美人お姉さん。

今デートって言ったけど
否定する暇ない!

だだだだって!


「あ、姉貴?」


「そう。あれ、俺の姉貴」

「姉弟?!」

「だからそうだっつってんだろ」

「あ、成る程!だからか〜」
どうりで酎ハイが
買えた訳だ!

「チビ、1人で納得してねぇで行くぞ」


「え、あ、待ってよ〜」