だけどその作戦が決行されることはなかった。 …俺が会わせる前に花鈴と真理亜が会ってしまったから。 院内ですれ違ったときに真理亜が花鈴に声をかけていた。 でもそのとき花鈴は 「誰?私あなたのこと記憶がぬけててわかんないの。でも忘れるぐらいなんだからあなたは私にとって大事な人じゃなかったの。」 と、反応したんだ。 俺は言葉も出なかった。そんなに酷いことを言うなんて…!! 真理亜は「そっかぁ、ごめんね。」とだけ言って病室に帰っていった。 俺はあとを追いかけた。