「そんな‥‥ゆうっ、雄ちゃんは今なにしてる?会ってもいい??」
「うん、別に会ってもいいんやけど‥雄砂が今は誰にも会いたくないって言うて出て来んねんよ」
それでも雄ちゃんに会いたくなったうちは
「おばちゃん、それでもいい!雄ちゃんに会わせてっ!!」
おばちゃんは「うん、ミホちゃん入って」
と言ってくれたから、すぐに玄関に入って靴を脱ぎ捨てて、懐かしい雄ちゃんの部屋にたどりついた。
「‥‥、ゆ‥雄ちゃん? 」
「‥‥‥‥」
雄ちゃんは返事も返してくれない。
「ミホ、俺もうサッカー出来へんねん。‥格好悪いやろ?」
雄ちゃんは笑ってるみたいだった。
でも、笑ってるようでその声はすぐに消えてしまいそうだ。



