いつもとなりにはキミがいた




朝7時半には家を出て朝練に向かう雄ちゃん。



だから5分前には玄関に立っていた。



ガチャンーと言う音がして玄関の扉が勢いよく開いた。



「あぁ!!!ミホちゃん。久しぶりやね〜」



玄関から出て来たのは雄ちゃんのお母さんやった。



「あ、はい。えっと‥雄ちゃんは?」



「雄砂?雄砂やったら15分前ぐらいに出て行きやったで。なんか今日は 朝練早くからやから!!とかいきなり朝言うて、ごめんな〜雄砂になんか用事でもあったん?また夕方何時になるかちょっと分からんけど、だいたい19時には帰ってるからね」



雄ちゃんのお母さんは親切に帰って来る時間まで教えてくれた。



せっかく待ってたのに。



「おばちゃんありがとう。別に大した用ちゃうから大丈夫。‥あ、雄ちゃんには今日来たこと言わんとってくれる?」



と言うと、おばちゃんは不思議そうに「わかった」と言ってくれた。