いつもとなりにはキミがいた




送るも何もすぐ近くの雄ちゃんの家。



外はムッとした空気がして気分が落ちる。



外に出て雄ちゃんは立ち止まって振り返る。



「ミホ‥‥ーー」



「な、なに?!」



雄ちゃんから言い出したのに途中で「やっぱいい」と言って顔を背けられてしまった。



どこか寂しくて涙が出そうになった。



今日はいろんなことがあり過ぎて頭が混乱した。



久しぶりに会った雄ちゃんが冷たいのもあたしの涙を誘う原因になったんだ。



「えっ‥‥‥? え、ミホ?!」



「グスッ‥何もないから、ごめん」




瞼(まぶた)が急に重たくなってゆっくり目を閉じる。