いつもとなりにはキミがいた




靴を乱暴に脱いでリビングに猛ダッシュ



「頼んだモノもプリンも買ってきてないし、何しに行ったんよ」




お母さんは呆れたように、あたしが乱暴に脱ぎ捨てた靴を並べて言った。



「‥‥‥雄ちゃん」



ソファーにはお父さん。
テーブルの前の座布団にぎこちなく座っている雄ちゃんはどこか緊張してるみたいで。



あたしの声に気づいた雄ちゃんは、少し怒ったかのようにあたしを軽く睨みつけた。



「ミホ!! こんな時間までどこをほっつき歩いてたんや!!」



「‥‥‥‥‥」


「‥‥‥‥‥」


「‥‥‥‥‥」



お父さんの怒鳴り声がリビング中に響き渡り静まり返ってしまった。



あたしは一呼吸をおいて謝った。



「‥‥ご、ごめんなさい」