二つも持っていたタバコをコンビニの前に置いてあるごみ箱に捨てた。
「タバコもライターも、もううちには用ないわ。 ‥‥先輩達待たせてるから行くな」
しいちゃんがまた遠くに行ってしまいそうで怖くて、しいちゃんの前よりも細くなった手首をギュッと掴んだ。
「‥‥‥‥」
「うち、今の自分のままおりたくないねん。 過去に戻りたいなんて思わんけど、もう‥‥母さん泣かしたくないから」
唇をぎゅっと噛んだしいちゃんを見て胸の奥がずきんと痛くなった。
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あのあと家に帰って怒られたのは言うまでもないことだ。
「もうっ!! どんだけ心配したと思ってるん?! 父さんと‥‥雄くんも心配して来てくれたんよ」
は?! へ?!・・・・・・・・・



