「あの人達ばかにすんな。 あんたに何がわかる?」
「ご、めん。 でもっ」
「うちなぁ、小6のときに親離婚しよった。 あんたはクラス離れた途端去っていくし」
「ちがっ!! うちはしいちゃんの前から去ったりなんかしてへん」
「じゃ、まみって言うこのとこに行ったんはだれよ? 一人で寂しかった」
しいちゃんは顔を真っ赤にさせて、大きな瞳からは大粒の涙が溢れた。
ほんまに何もしらんかった。
しいちゃんの両親は仲が良くて羨ましいくらいの夫婦やったのに・・・・・離婚だなんて。
一人で抱えていたしいちゃんを思うと、あたしは立っていることも出来なくなってしゃがみ込んだ。
「もう、あんたには関係ない。」
「ごめん、‥‥でもな、しいちゃんだってあの時ななちゃんのとこに行って、うち寂しかったよ?」



