いつもとなりにはキミがいた




普通友達との再会って、もうちょっと感動的で笑顔が満面に広がってーー みたいなのをドラマでやってた。



でも、お互いに笑顔も感動もない。


いま、ただただ・・・・・・変わり果てたしいちゃん見つめることしか出来ないでいた。



「先行っとくから詩歌も早う来いよ」



男の人がしいちゃんにそう言うと団体はどこかに消えて行った。



「ほんまに、しいちゃんなん?」



「ふっ。 びっくりした?」



「うん。 でもなんで? しいちゃん学校来てないし、なんでこんな柄悪い人達とおったん?」



あたしがそう言うとしいちゃんはイライラしたように乱暴にタバコを出して火をつけた。



慣れた手つきでタバコを吸うしいちゃんが、どこか遠いあたしが知らないしいちゃんに見えた。