「‥‥‥‥」
「‥‥‥‥」
見てはいけない。 ヤンキー達には絡まれないように!と思っていたのに‥‥‥目が合ってしまった。
その姿は、どこか淋しげで付け睫毛が何十にも重ねられて、
アイラインは濃く、そのせいで目がきつくなった感じ。
髪型はエクステの付け毛で、なんのトリートメントもされてないようなボサボサ。
耳には大きなわっかのピアスが飾られ
まるで、誰もあたしに近付くな。 とでも言っているような空気が張られていた。
「おい、なん見とんねん」
「‥‥え‥‥」
女の中にいた、ゆういつの男の人があたしを睨みつけて言った。
バックンバックンーと、まるで一階から屋上まで休みなく走ったような。冷や汗が止まることも知らなく
あたしは、膠着状態(こうちゃくじょうたい)に陥ってしまった。
「あの!! 待って下さい!!」



