あたしはすぐに雄ちゃんの友達だと分かった。
あたしは一人っ子だったせいか、幼稚園でも一人で遊ぶことが多くて親も先生も凄く心配していた。
当の本人は、そんな心配もよそに一人遊びに熱中していた。
着せ替えの人形遊び、他の子が入れない雰囲気を出していたそうだ。
今じゃ考えられない子だったそうだ。
だから、親以外に心を開いたのは初めてだった。
雄ちゃんはサッカーボール蹴ってばっかりで遊んでもらったことなんて殆どない。
ただ、ボールを追いかけている雄ちゃんが大好きだっただけ。
それが恋に変わったのはいつ頃だったんだろう?



