そ〜と封筒に手を伸ばして、あともうちょっとってところで電話が鳴った。
〜♪〜♪〜♪
森の熊さんの歌がリビング全体に響き渡る。
仕方なく封筒から目を離して電話に出た。
「はい、青柳です」
「ミホ? 母さん母さん!もう家着いたんやね?」
「うん、調度さっき家着いたとこ。
母さん今どこ?」
電話の線をクルクル指に巻きながら遊びながら言うと
「母さん買い物〜♪
美味しい肉が安く売ってあったから、今日は焼き肉ね〜♪」
母さんは上機嫌で言った。
それからちょっと喋って電話を切った。
その頃には、さっきの封筒を忘れていた。
2階に駆け上がってベッドにダイブ。



