「じゃ、俺の気持ちに応えて?」 「いや、それはっ」 シュウ君はうちが持ってきた問題集を手提げに入れた。 「ふふ、今すぐにじゃなくていい。 ただ俺のことも‘男’として見てよ」 そう言ったシュウ君に何も言い返せなかった。 ただぼんやりとしていた。 「今日はこれで終わろっ? 宿題赤ペンでチェック入れといたから」 「う、うん。 わかった。」 と言ってシュウ君の部屋を二人で出た。 シュウ君が送ると聞かないから甘えることにしたものの 見事な沈黙が苦しかった。