自分が情けなくて、涙が出てくる。
廊下をトボトボ歩いていると、晴彦が走って追いかけて来た。
「若姐さん!待ってください」
その若姐さんっての、やめて欲しいんだけどな。
気が重く振り返ると、息を切らしながら私の目の前で立ち止まった。
「あ、あの・・・。若旦那の事、誤解しないでください」
「誤解?」
晴彦は頷くと、私の目を真剣に見つめた。
「若旦那って、本当は優しくて、情に厚い人なんです。口は悪いけど・・・」
オーラも怖いけどね。
「そうなんだ・・・。晴彦って、佑斗が好きなんだね」
そう言うと、晴彦は慌てて否定した。
「い、いや、そんなんじゃないですよ!ただの憧れです」
「分かってるって。そういう変な意味じゃないよ」
思わず笑いが出たじゃん。

