「ちょっと待ってよ、お父さん。本気なの?」 穏やかな春の午後、両親からリビングに呼び出されたと思ったら、 私に、婚約者を決めてきたって言うじゃない! 「本気だぞ?当たり前じゃないか」 「だって、私、まだ15歳なんだけど…」 ついこの間、中学を卒業したばかりだよ? 「何言ってるのよ。夏には16歳になるじゃない」 おっとりとした性格の母は、私に向かってにこやかに言った。 いや、そういう問題じゃなくて…。