もう、授業終わっちゃってるな。
気が付いたらあたしは、旧図書室にいた。
涼太…怒ってるよね。
あたしは携帯をポケットから取り出した。
受信Mailや着信履歴は、涼太とサチでいっぱいだった。
あたしは、携帯のアドレス帳を見た。
《大和》の番号を出す。
いつかかかってくるかもしれない…と、残しておいたメモリー。
あたしはTEL番もメアドも変えてない。
何を期待してるんだか…
すると携帯がバイブした。
液晶画面には《大和》… とある。
携帯を持つ手が震えた。
「…もしもし」
「…夕葵?」
「うん…」
「今…どこにいる?」
「…なんで?」
「……」
「今…旧図書室にいるの」
「…わかった。今から行くから…」
「…うん」
ドキン…ドキン…
ドキン…ドキン…
あたしは…どんな顔をしたらいい??
大和は…どんな顔するの?

