「私は、女の人も男の人も苦手なんです」

「でも君は、人の輪の中に居たじゃないですか」

「そう。でも、触れられたくないんです」

「触れられたくない…?」

「心の奥の、深いところに…」



そう言って、愛生は俯いた。



…このコが僕に絡んできた理由は多分、同類だと思われたってところか。

女の人に触れられない僕。

誰にも心をゆるさない彼女。

たしかに、似てるかもな。