すると、どこからか謎の声が聞こえてきた。

「・・・何してんの」

急に私の背後に現れたのは、不思議少年の佑だった。

佑は少し長い茶色い髪がとても似合うかっこいい男。

だが、幽霊だのなんだのが見えているみたいで、なんだか色々行動がおかしい。

「ゆ、佑!あんたどこから・・・!?」

「ずっと前からいたけど」

き、気がつかなかった。

佑は黙ってればかっこいいのに・・・



この町「月の山町」は、さまざまな事情を抱えた子供たちが集まってくる場所。

私はただ散歩してたら見つけたんだけど。

まあ、いわゆるフリースクール的なところかな。

軽く30人くらいいるだろうね。

もちろん、武・みなみ・佑にも事情がある。

三人の過去にどんなことがあったのかはわからない・・・。

ここの住民はお年寄りがほとんどで、みんな優しくておもしろい。

自然いっぱいで、毎日が楽しい。

くだらない話をしたり、走り回ったりするだけだけど

嫌なことがあったとき、ここにくれば

帰りの時間には全部どうでもよくなるんだ

私はここが大好き。