私の愛した人

「すみませんでした。少し取り乱しちゃって」

笑うことまではできなくても、普通を装い彼女達に顔を見せる。

「まったくよ。よくも私の手を叩き落としたわね?おもいっきりキツい訓練をしてやるわ」

御冬さんがいつもと同じ口調で毒づく。

「そんな理不尽な」

そんな彼女の言葉に救われ、やっと私は少し笑えた。

私は強くならなくちゃいけない。

大好きなあの人のために。







その日から御冬さんと宮崎さんに訓練という名の地獄に落とされた。

射的訓練。

脚力強化のためのランニング。

衝撃に耐えるために腕力強化のトレーニング。

受け身の練習。

しかも受け身の練習の敵役は大体御冬さんが、可憐がするため本当に死ぬんじゃないかと思うほどに強い。

怪我をしないためにやわらかいマットレスの上で鎧のような鉄の服を着ての訓練だが、衝撃はかなり重い。

「痛いよ…可憐。」

「怪我はしてないだろ?それに戦いの時に怪我負わないためにしてるんだぞ?」

「んなこといっても…」

私はうつむきため息をはく。

「まぁまぁ、ブレイクタイムとしましょうよ」

五島さんは毎度好例のようにお菓子を作って差し入れに来てくれる。

「今日はショートケーキですよ」