私の愛した人

五島さんが笑って説明したがこれは本当に恐ろしい。

弾が飛んできた方向を察知するのが普通の銃よりも難しいのは確実だ。

バァンッ

壁に開いた穴を覗く私の真横で的が急に吹っ飛んだ。

私は驚いてその場に倒れこむ。

銃声がしなかったせいで真横にあった的が破壊される音がするまでわからなかった。

後ろを振り替えると、御冬さんが銃を構えている。

「こんなふうにサイレンサーを付けてしまえば、楽に暗殺できるってわけよ」

御冬さんはドヤ顔をしているが、もしあと数センチずれていたら間違いなく私の頭が吹っ飛んでいた。

「御冬さん!いきなり撃ったら危ないじゃないですか!」

五島さんが御冬さんに怒鳴るが、私にはそれに感謝する余裕もない。

「桜さん、どこも怪我してないですか?」

腰が抜けて動けず、惚けている私の体を怪我がないか五島さんが探す。

やっと頭の中がスッキリしてきて私は立ち上がり、御冬さんを指差し怒鳴り付けた。

「もし私にあたっていたらどうするんですか!」

「あっ!」

御冬さんに怒鳴り付けている私の手を見て五島さんが過剰に反応した。

彼は私に駆け寄ると私の手をつかんだ。

「血が出てる…」