私の愛した人

「しょーがない!一人でかえるか」

私はバックをつかむと、早足で駐輪場にむかった。

水色のお気に入りの自転車に乗って私は学校を出た。
四月の風に吹かれて、桜の花びらが散っている。

私は桜を見上げながら前へ進んだ。

少し車道寄りで白線の上を走る。

別にいつもは車がそんなに通る道じゃないから大丈夫だろうと思っていた。

いきなり後ろから大きなクラクションの音がする。

私は驚いて振り向いた。

バランスが崩れて、自転車がふらつく。

よけられない。

世界がスローモーションのように動き始める。

私死ぬんだ。

できれば記念日を迎えてから死にたかったなぁ…

車はどんどん私の顔に近づいてくる。

私は目をつむった。

圭吾。サヨナラ…

エンジン音が間近に迫ってきたと思ったら、急激に遠ざかっていく。

私ひかれたのかな?

頬に風が当たる。

目を開くと、太陽に反射して光る金色が目に入る。

私はどうやら生きているようだ。

この人は誰だろう?

顔は太陽の光と金髪の髪の毛でよく見えない。

でも誰かによく似た雰囲気。

「あなたは誰?」

私がつぶやくとその人はほほえんで私を自転車の近くにおいていった。

「今日のことは内緒だよ?」

小さくだけどはっきり聞こえる声。

どこか聞き覚えのある優しい声。

私は自転車の横に座り込んだ。

私がぼぉっとしていると、私の横にバイクが止まった。