私立なんだから早く直せなどとぐちぐち思いながら、やっと目的の場所に着いた。


一度踏み台を出すために、近くの机に本を置こうと、ふらふらと机に向かう。


この時、手いっぱいに抱えた本のせいで、目の前が見えていなかった。

本を置こうとした近くの机に人がいたなんて、見えるはずがなかった。


ましてや、メガネなんて――…




ド ス ン


バ キ ッ



「!? なに今の音?」


大量の本を置いたところまではよかった。

最後のバキッってなに!?


本を置いてやっと気づく。
一歩手前に人がいたということに。


(うそ、危なかった…)


しかも今は授業中なのにも関わらず、男子生徒がスヤスヤと寝ていた。