「でも…かっこいい人が苦手でっ。昨日平澤くんを起こそうとした時も、ほんとはすごく…嫌だった」 平澤くんは、わたしを見たまま動かない。 「今日こうして普通に一緒にご飯食べてるのが、自分でもびっくりするくらい」 言ってからちょっと恥ずかしくなって俯いたら、やっと平澤くんが反応した。 「なんだ…、よかった」 心底ホッとした表情を浮かべて、長い息を吐いていた。 そして、静かに喋り始めた。