確かにうちの学校は、単位すら取っておけば進級に問題はないんだけど。


卒業式を終えたこの時期、つまり3月は、単位をしっかり取っている生徒にとってはぶっちゃけどうでもいい時だけど。



だからってサボりは褒められたもんじゃない。



「っ、でも図書室はサボりに使う場所じゃないの!」


「でもあんたも寝てたよな」


「うっ、」



まさか見られてるなんて
思わなかった。

出入口のすぐ脇にカウンターがあるんだから当たり前か…。







「ところでさ、ここに置いてあったメガネ知らない?」


「メガネ…?」



ここに置いたんだけどなーなんて呟きながら、あたりをキョロキョロしている平澤くん。


メガネなんて
見なかったよね?

わたしが本を置くまで、目の前が塞がってたし。




…あれ?でも、確か本を置いた時にバキッて聞こえたような…。

もしかして-----…。


サーと血の気が引いた。
いやいやいや。
さすがにそれはないでしょ。