「気が変わったの。我が儘でこそ私よ。それにー…」 「それに?」 「この先ゆせが貧乏すぎる理由で野垂れ死にしたら、たまらないじゃない?」 俺は何も言い返せない。 別にヒモとして生きていく気もないけど、助かるのは事実。 ははん。 「ゆせ、一回しか言わないよ。」 俺と琴未さんは、部屋の隅で真っすぐ見つめ合った。