「修さん。」 「あ、優世君。居酒屋って初めてで…少し緊張してる。」 緊張してると言っても、やっぱり前と同じ笑顔。琴未さんは早くこの笑顔に包み込まれたらいいのに、とふと考えた。 「どうしてここがわかったんですか?」 「調べたからです。あれ、こう言うと君が悪いように聞こえるね。すみません。」 「いえ。あの、何か用があるんですか?」 「はい。用と言うか、我が儘を。」