お嬢様が貧乏学生と2人ぼっち


〈ガチャ〉

「…帰ってきたの。」

バイトが長引いて11時に終わった。それから帰ったわけだから、今は12時前になる。

琴未さんは部屋の隅に座って、俺を睨みながらそういった。

「ただいま。」

何でこう言ったのかはわからない。ただ、口をついて出た。

「別におかえりとか言ってあげないよ。私もう19歳なんだから。」

歳は関係ねーだろ。

「はいはい、ごめんなさい。」