雨上がりの君に恋をして

「みなさーん差し入れのジュースだよーみんなで配ってね！」

「はい。美雨。」

「フルーツオレ？」

「あんたが佐野くんに渡してくんのよ」

「え～っやだよ」

「いいから！！」

沙羅は強引にフルーツオレを私に持たせ佐野くんのところに行くよう私の背中を押した。

・・・仕方ない。渡すだけだもん。
渡したらすぐ戻るもん。
そう心に決め佐野くんの元へ向かった。

「はい。お疲れさま。頼まれてたフルーツオレ。」

「サンキュ。あっお金！いくらだった？」

「いいよ。私が泣いてる時一緒にいてくれたから。それが代金ね。」

「わかった。神崎、本当に大丈夫か？」

「大丈夫だって！心配性だな～」

でもこんなに心配してくれる佐野くんが私は好きになったんだ。

「じゃあ、頑張って！」

そういって、準備に取り掛かった。