雨上がりの君に恋をして

佐野くんは私の目の腫れが治まるまでずっといてくれた。

「じゃあそろそろいくか。カフェの準備もあるし」

「うん。つきあわせちゃってごめんね。私飲み物みんなの買ってから教室いくね」

「おー太っ腹だな神崎!」

「違うよ。あとでお金は請求しますからね!!」

「冷てぇーなじゃあ俺にはフルーツオレ買ってきて!注文ならいいでしょ。」

「・・・・・。」

「神崎?」

「ううん。なんでもない。わかった。フルーツオレね。まかせて」

そういうと私はすぐに階段を駆けていった。


フルーツオレ。
お姉ちゃんの大好きだったジュース。
夏場はずっとフルーツオレを飲んでいた。

だめだ。お姉ちゃんのことが絡んでると弱腰になってしまう。

こんなんじゃだめだ。
みんなに分かんないように平気を装わなくちゃ。