朱の蝶

開かれるドア・・・

「セキ、このイカした女
 誰?」

私の瞳に映るのは、弦

そして、貴方が高月 浬?

右手の人差し指と中指に煙草を
挟んだまま、ビールの缶を持ち
口をつけるその男性は、中性的
な魅力を持つ人で、私は見惚れ
てしまう。

見つめあう二人・・・

「何、カイリの女?
 
 アイさんに
 言ってやろうっと」

「何言ってる
 
 俺みたいなオッサンに
 こんな若い子が釣れる訳
 ねえだろうが・・・」

ううん、貴方だったら十分
釣れるとおもうけどなぁ・・・

それにしても、何これ?

何にもない、この街に
不釣合いな人ら・・・