朱の蝶

「どこから来たか知らないが
 疲れただろう?

 少し休むといい」

「ありがとう」

閉まりかけたドア・・・

「俺に、用があれば
 奥の部屋に居る」

閉まるドア

小さな窓に映るのは私・・・

私は、鍵に触れ窓を開けた。

ほんまに、ここに住むん?

チカゲ、ここに居るん?

居ってどうするん?

疲れた私は、畳の上
横向きに膝を抱え眠る。

眠る・・・

俺は、いったい何をしてる?