朱の蝶

私を抱く、貴方の腕が
きつく、きつく私を縛る。

苦しさを超えて、感覚を
失うほど、私は幸せを感じる

二人は、一人

今また、ひとつになる。

わたしの全ては

あなたのもの

「気持ちいい?」

「ああ、最高」

あの、抗争の日に確かめ
合った温もりに、私はまた
こうして触れる事ができた
喜びに、涙が止まらない。

あの日から、今日まで
二年の月日を私達は
別々に過ごした。

四柳に撃たれた弦は、命を
取りとめたものの、治療後
刑事施設に収容された。

なぜなら仮釈放、保護観察
の身であったのに、事件に
関与し、例え、自分の身を
守る為だったとしても拳銃
を乱射。

仮釈放は取り消され、仮釈放
が許された全ての期間を刑事
施設で過ごすことになった。