朱の蝶

私は、あの日と同じように
電車に揺られて、揺られて
この場所に降り立つ。

そう、ここへは、二度と
戻らないと決めていた。

それに例え、戻っても
弦のいないこの場所に
私の居場所なんて無いから・・

弦・・・・

早く、一秒でも早く

お願い・・・

あの日のように

私を迎えに来て

あの日のように

ここで、この場所で
私、待ってるから

一人きり、石段に腰を
下ろして貴方を待ってる。

辺りを見渡す・・・

相変わらず、何も無い駅前