「痛いやないか、ニイナ」

「アホ、これぐらい何よ
 心配したんやから
 抱きしめてや」

「アホ、楽しみは
 後にとっとくんや
 
 そんな顔するなや」

涙を浮かべるニイナの頬に
触れる温かい手。

傷つき包帯を巻いたニイナ
の手首に触れる、柳五。
 
「辛い想いさせて
 ごめんやで」

二人は抱きしめあう。

弦・・・

早く

一秒でも早く

私は結局、何の刑にも
服される事は無かった。