朱の蝶

私の好きな、あの笑顔
もう二度と見られへんの?

あの日のように、私は
また、大切な人を失うん?

最後の言葉も無い・・・

私はまた、別れを告げられ
へんままなん?

苦しい・・・

見たくない・・・

私は、この現実を見たくない

私は、両手で目を隠したまま
俯いた。

「イッシン
 呆気ない死やったな」

私の事を支える祐の腕の力が
強くなる。

「二代目、聞こえますか
 篠の兄貴は・・・」

「聞きたない」