朱の蝶

そう発する言葉よりも先に
銃声が響き

飛び出した銃弾は一新の体
に、確かに当たった。

一新の体は前へ倒れ、四柳
に、全体重が掛かる。

「どけっ、重い」

そこに、ゴロンと無造作に
倒れるのは、一新。

これは、何?

動かない、一新。

これは、悪い夢?

一新の元へ駆け寄ろうとした
神前組の男達に向けて発砲
する男は、四柳と手を組んだ
組織の者。

銃弾に倒れる、仲間達の姿
・・・

もがき、苦しむ男達。

その中に一人
全く動かない、人がいる・・

一新が死んだ?

震える私の肩を
抱き寄せるのは、祐。

うそや、嘘・・・

「うわ~」

私は、顔を覆う。