朱の蝶

重なる、いつかの女の死体

「イヤー」

私を抱きしめる、一新

「チカゲ、大丈夫や
 弾は、急所を外れとう
 奴は、気を失っただけ」

放心状態の四柳は弟の死が
一瞬過ぎり、ほんの少し
だけ怖くなった。

「リュウさん」

柳五の元へ駆け寄ろうとする
のは、四柳の子分達。

「放っとけ
 
 アホな奴・・・
 この俺を裏切ったり
 するから・・・
 
 このまま放置すれば
 時期、出血多量で死ぬやろ
 
 次は、お前」

舎弟頭に、銃を向ける四柳。

「あんた等、今すぐ
 銃、捨てぇ」