朱の蝶

「あんた等
 これの為に来たんやろう?」

実弟の事を、『これ』
呼ばわり。

持っていた銃の先を
柳五に向ける四柳。

何て男?

「こいつが、どうなっても
 ええんか?
 
 俺は本気や

 銃、捨てろや
 考えてる余裕は無いで」

カチ・・・

引き金を引く音

「捨てること無い、実弟や
 奴が殺すとは思えん」

「しかし、自分を裏切ろうと
 した弟の事を、篠の兄貴
 貴方なら赦せますか?」

一新は、考える・・・

「何、コソコソ話とんじゃ
 はよ、せな、殺るで

 ほなっ、一、二、三で
 行くで、ええなぁ?
 
 一、二、三」

『三』と叫ぶ声と共に
四柳は、柳五の足を撃つ。