朱の蝶

いつもの静かで穏やかな
貴方はどこにもいない。

『(二代目に)触れた
 お前を殺したい』

弦に見せた、あの時の
表情と同じ鋭く尖る瞳
に息を呑む。

貴女を守りたい・・・

「分かったら、下がっとけ
 
 教えたやろう、忘れたんか?
 
 親は、何事にも冷静沈着
 周りをよう見て、ここや
 って時にのみ、動け
 
 うろうろされたら
 気が散る」

一新の合図で、私の前に
立ちはだかる男達。

その背中を、私は見つめる。