朱の蝶

「・・・
 パッとせえへんのは
 今も昔も、変わらんわ

 お前を極道にした俺を
 親父・・・兄貴は
 最初から怒ってるやろな
 
 生前、バカな舎弟を
 可愛がって損したってか?」

「何、言うてるん
 
 アンタは、バカな舎弟
 なんかやない
 
 誰よりも、お兄ちゃんが
 愛した神前組の事を
 大事に思ってる
 
 それに、今回の発端は
 全て、私が原因

 アンタの大事な組を
 巻き込んだんは、私の方や」

繋いだ手を解いたと思ったら
一新は私を抱き寄せる。

「イッシン・・・」