朱の蝶

「知るかよ、そんなこと
 殺した男の妹だろうが
 何だろうが、チカは
 お前を心の底から愛してる

 前にも言ったが、お前だって
 本当は分かってるはずだ
 
 お前を見つめる、チカの目は
 アイが、俺に向ける目と
 同じ・・・とても似ている」

「あれは、恋する瞳」

塁の言葉

恋する瞳・・・

その、恋する瞳は、俺だけに
向けられていたこと

俺は、知っている・・・

違う・・・?

「俺の愛を求めた女、チカは
 どこにもいない
 
 彼女は神前千景
 神前組、二代目組長だ」

「二代目、組長?
 嘘、だろう・・・」

驚く塁に、頷く弦。