朱の蝶

「ニイナ
 あんた、大丈夫か?」

「チカ・・・」

後ろから聞こえる男の声。

「ニイナ、誰からや?」

「お店の・・・
 お客さんや」

「ええから、貸せや」

プープープー・・・

その声の主は、きっと
西村四柳・・・

どうして、四柳とニイナが
一緒に居る?

私は、嫌な予感を胸に
もう一度、ニイナに
電話をかけた。 

「もしもし
 ニイナ・・・?」

「アンタ、神前組二代目
 さんか?
 うちのアホな弟が
 お世話さまでしたな
 ・・・」