朱の蝶

「苗字に、さん付けは
 止してください

 リュウゴ、そう
 呼び捨てしてください」

「じゃあ、ニイナと同じ
 リュウさんで・・・」

手を振る二人

鳴る、クラクションの音

走り出す、車・・・

車内で私は、ある事を思い出す

初めて弦に会った、あの日

『チカちゃん

 さん付けは止してくれ

 老ける・・・』

「ふふっ」

思い出し笑いをする私を
覗き込む、祐。

「二代目
 どうかしましたか?」

「ううん、何も・・・」