朱の蝶

「・・・
 貴女の存在が、守るべき
 場所に、そこにあると思える
 だけで、この組の未来は
 安泰・・・

 親父が命を駆けて愛した
 この組、神前組が以前のよう
 に存在できるのです

 この組に貴女が必要なのです」

貴女が必要・・・

神前の名を持つ、私が必要

神前・・・

その名は、この極道の世では
ブランド・・・

「やめてぇな」

英雄を見るようにそんなにも
熱い視線で私の事を見ないで。

深く、頭を下げる一同

『親父が命を駆けて愛した
 神前組・・・』

お兄ちゃん・・・