朱の蝶

私達は、指切りを交わす。

「指きりげんまん
 ・・・・・・
 指切った♪」

どうして、お前は
愛し合ったばかりなのに
そんなにも悲しい顔をする

弦の、家の前に佇む
一人の男・・・

「ゲンちゃんの
 お知り合いの方?」

「いえっ・・・」

「ああ、あなた

 チカちゃんの
 お兄さんでしょう?」

チカ・・・

神前千景

二代目

やっと貴女に
辿り着きました。