「本心じゃ、社長・・・
 親父も嘆いてるさ
 
 若い頃は好き放題
 遣りたい事、遣って
 その結果、地に落ちて

 俺のせいで
 大事な女房は心、壊れた

 それでも、バカ息子を
 放っておけないって
 わけ」

悲しい瞳・・・

私は少し、貴方の中の
真実に触れる。

「そんな親父の為にも
 俺は、今の仕事
 踏ん張んなきゃな・・・

 嫌でも先輩に頭下げて
 実務経験積んで資格を取る
 
 それが俺にできる親孝行」

「かっこいいね」

「聞こえはいいが
 中身はまだ、こんなもん
 
 覚えなきゃいけない事が
 山ほどさ」

貴方は、笑う・・・